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科学研究費補助金基盤研究B「日米における政教分離の起源と展開」

研究業績 2010年度(平成22年度)

研究実績の概要

 研究2年目である平成22年度(2010年度)は、海外共同研究者のハーバード大学神学部大学院教授のデヴィット・ホール先生を日本に招聘し共同研究を促進した。8月に小倉いずみがボストンに出張し、打ち合わせを行った。9月8日から21日までの来日中に行われたホール先生の講演会は以下の通りである。講演等は東京で4回行われ、このほかに東北大学グローバルCOEにおいて講演が行われた。

 9月11日(土)
 大東文化大学信濃町校舎において講演会「アメリカ革命における宗教の影響。
 その後、明治記念館で懇親会を開催した。≪和田守科学研究費主催≫

 9月13日(月)
 国際基督教大学「リベラルアーツ教育と文学教育」

 9月14日(火)
 和洋女子大学「アメリカ文学とハーバード大学」

 9月15日(水)
 東京大学「アメリカ植民地時代の宗教と女性」

 9月18日(土)
 東北大学において講演会「アメリカ植民地時代の宗教と女性」
 その後、仙台国際ホテルで懇親会を開催した。≪東北大学グローバルCOEおよび日本アメリカ文学会東北支部と共催≫

 なお、大東文化大学での講演要旨は、『大東文化大学国際比較研究所ニューズレター』No.20、37-38頁を参照下さい。また、東北大学における講演については"GEMC Journal"No.4(2011.3), Tohoku University Global COE "Gender Equality and Multicultural Conviviality in the Age of Globalization" pp68-85を参照下さい。

ホール教授の大東文化大学での講演要旨はこちらから(PDF形式)

 和田は11月18日〜21日まで中国・北京に出張し、中国社会科学院日本研究所、人民大学日本語系などの研究者とも日中間の歴史認識を中心にヒアリングを行うとともに、北京外国語大学において「日中両国における公共性-近代史のなかで-」の講演を行った。
 研究の進捗状況を話し合うため、研究合宿を平成23年(2011年)2月20日から22日まで熱海で行った。

 研究合宿等の報告、研究発表は次の通りである。

 小倉いずみ:大東文化大学はじめ東京四大学でのホール教授講演の報告及び総括
 佐々木弘道:東北大学でのホール教授講演の報告および講演録編集の進捗状況
 和田 守:本プロジェクトの前提(継承と発展方向)
 千葉 眞:終末論をめぐって
 大西直樹:読書『世界を新たに フランクリンとジェファーソン』について
 五味俊樹:アメリカにおける「政教分離」原則とその実態を考察するための理論的前提

研究発表

@和田 守「日中両国における公共性-近代史のなかで-」北京外国語大学日語系学術講演会、2010年11月19日、北京外国語大学。

A和田 守「平民主義と教育勅語」『大東法学紀要<社会科学>』第49号、2011年、348−364頁。

B和田 守「徳富蘇峰と平民主義」『聖学院大学総合研究所紀要』第49号、2011年、67-68頁。

C千葉 眞「ポストデモクラシーの時代なのか-普天間問題、政治の迷走、ジャーナリズムの劣化」宮本憲一、西谷修、遠藤誠治編『普天間問題から何が見えてきたか』岩波書店、2010年。

DMakoto Chiba, 'Civil Society in Japan: Peace Movements and the Post-war Japanese Constitution', Terrell Carver and Jens Bartelson eds., "Globality, Democracy and Civil Society", Routledge: London, 2010

E千葉 眞「後期近代国家と民主主義的アカウンタビリティ」、眞柄秀子編『デモクラシーとアカウンタビリティ』風行社、2010年。

F大西直樹「戦後日本のキリスト教とリベラルアーツ」、『キリスト教史学』第64集、2010年、22-23頁。

G大西直樹『世界を新たに フランクリンとジェファソン』(バーナード・ベイソン著、共訳)、彩流社、2011年、全209頁。

H小倉いずみ「Warwick Patent(1631)からトマス・フッカー『教会規律の概要』(1648)までのコネチカット」『初期アメリカニューズレター』第61号、2010年、1-4頁

I小倉いずみ「Hartford移住をめぐるThomas Hookerの意図」『日本英文学会第82回大会Proceedings』第82巻、2010年、11-13頁。

J佐々木弘道「憲法学説は政教分離とどう対話するか」『法律時報』第82巻8号、2010年、78-85頁。

K佐々木弘道『立憲平和主義と憲法理論』(浦田一郎ほか共著)法律文化社、2010年、220-236頁。

L加藤普章「書評:高村宏子『北米マイノリティと市民権-第一次世界大戦における日系人、女性、先住民』、『カナダ研究年報』、30号、2010年、73-76頁。

M五味俊樹「現代東アジアにおける東アジアの回顧と展望」『国際比較研究』第20号、101-105頁。

大東文化大学

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